「ああ、虚しい4月に、僕はこの愛を捧げよう」 先日来日していたジェーン・バーキンが繰り返し歌った「ラ・ジャヴァネーズ」の詩の中にこう歌う一節がある。「AVRIL EN VAIN」。虚しい4月。 とても気持ちのよい陽気のもとで桜を眺めたり、お酒を飲んだり、いつもの4月を送っているようで、何かが全然違う。映画を観て、音楽を聴いて、写真を撮って、フレンチ・ジョークで笑ったり。飛行機に乗ったり、いち早くはだしでエスパドリーユを履いたり、思い立って京都にも桜を見に行ったけれど。 ありふれた言い方を許してもらうなら「いつもと同じ風景が、まったく違って見える」みたいに。 かねてより自分はストレス耐性がきっと平均より低いんだろうと思っていたけど、メルド、それが実証されていくような日々だ。 ジェーン・バーキンはこの40年で初めて桜の季節に来日し、その桜を愛でる一方、日本を襲った惨事を憂い、自然のパラドックスを語ってくれた。 「言葉は要らなくなり、詩人の役割はなくなる。/多くの人が、詩そのものになって、きらきらと生きる。」と言っている人もいたけれど(※)、まだ今の僕には言葉も詩も必要だと思う。僕は詩のようにきらきら生きられないから。 「ああ、虚しい4月」 こんなかたちでセルジュの「ラ・ジャヴァネーズ」を聴く春なんて。 | photo: sk | #
by cherchemidi
| 2011-04-17 14:38
| monologue
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monologuephoto à la mode de la musique j'aime le cinema et cetera... Qui est vous, Shoichi Kajino?
140 caractères "maintenant"
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