Hiroshima, Mon Amour
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| Hiroshima | photo: sk |

広島を訪れたのは何年ぶりだろう。
数年前の宮島参拝の際には乗り換えで経由しただけであった。
松山から瀬戸内海を船で渡って1時間ほどで、広島に着いた。

なんとなく頭に浮かんだタイトル「Hiroshima, Mon Amour」はアラン・レネの初の長編作品で、なんとマルグリット・デュラスが脚本という記念碑的作品であるのに、その強烈な真実の映像に目を向けられなくて、ちゃんと見られなかった。その後、広島出身の諏訪敦彦監督が「H Story」というタイトルでリメイクしているけれど、こちらは途中で眠ってしまって見られなかった。

まわりには広島出身の友人や知人が多いので、誤解のないように言葉を選ばなくてはいけないのだけど、僕は広島が苦手だった。幼い頃に初めて見た原爆ドームや原爆記念館があまりに強烈な印象を与えていて、思わず目を伏せるしかなかったし、“怖い”と逃げた出したかったほどだった。それ以降、数えるほどしか訪れていない広島ではあるが、平和記念公園のあたりに足を向けるのを避けていたのはおそらく意図的だったのであろう。

蒸し暑い8月最後の週末の朝に、ホテルから原爆ドームまで歩いた。今回も意図して向かったのではなかったけれど、平和記念公園まで歩いたら、はるか先に見えるそこまで自然に足が向かってしまった。子供の頃にはなかったが、今なら丹下健三の名前とともに、その公園の設計を見ることも出来る。

平和を祈る炎は燃え続け、平和を祈って鐘がならされる。
「PEACE」や「PAIX」という単語には、純然たる白の印象があるが、「平和」という日本語の響きにはどこか湿ったような、重く暗い歴史のうえに成り立つような印象を受けてしまうのは自分だけだろうか。

霊感のようなものに対してはめっぽう鈍い自分ではあるが、この朝の散策の間、なんとなく重苦しい何かが、喉元や下腹部辺りに漂っていたように感じた。

今でも世界中で扮装や戦争が続いているというのに、「平和」について熟考することもないまま大人になった僕は、原爆ドームの前で家族連れにシャッターを押して下さいと頼まれるのであった。
by cherchemidi | 2008-09-02 15:45 | photo
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par 梶野彰一
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