カニエ・ウェストに取材で会った。といっても多くの友人は信じてくれない。
それはもっともなはなしで、初めて彼の存在を知ったのは、つい最近。彼がDAFT PUNKの"Harder Better…"を大々的にフィーチャーしたあの「STRONGER」をリリースした際で、それでも初めてその名を聞いた僕の頭にまず浮かんだのは、例の漢字であったくらいなのだから。(僕のそれまでの守備範囲でいえば、ファレルでマックス…であった(笑)) 来季の話だが、カニエ・ウェストのデザインしたシューズが登場する。1月末のパリ、Louis Vuittonのショーでその赤いシューズが発表され、話題になったのはご存知の通り。 ちょうど今週出たばかりのVOGUE HOMME JAPANの第2号(Amazon)はAmelicans特集で、その巻頭でカニエをモデルにNYで撮影したから、パリで話を聞いてきてくれというのだ。 ポンヌフのすぐそばにあるLVのプレスの入っているビルは巨大で、何度も何度もセキュリティのチェック・ポイントを通り、中庭の上をガラスのチューブで渡って、インタヴューのための部屋に通された。 よく考えると、長いジャーナリスト歴を遡ってみても、僕にとって初めてのブラック相手のインタヴューで、そのお相手がカニエ先生とはありがたい。 30分ほど遅れて来た彼は、部屋に入った途端にそこに並べられた新しいスニーカーの試作品を前に、興奮気味に話し始めた。それもそのはずで、そこには20種類もの彼がデザインを手がけたシューズが並んでいたのだ。いくつかはまだ制作途中の本当の試作品である(なので、写真は控えさせていただきます)。さらにまだ発表されていないレディースのためのスニーカーも5種類ある。1月のコレクションでお披露目されたのは、そのうちのただひとつ、赤いスニーカーだけで、まさに氷山の一角であったわけだ。 「君も履いてみろ。サイズはいくつだ? これがいいんじゃないか?」などとおすすめされるままに、いくつかスニーカーを試す。いや時間がないのでお話を…。スニーカーに関しての熱い話は延々続くものの、今号のVOGUE HOMMEのためにいくつかの肝心な「アメリカ的」質問を投げると、あらわに無関心な回答が返ってきた。 何より、フランス語なまりの英語しか聞き分けられない僕にとって、カニエのドスの聞いたあの声での英語は何度聞き返しても「ジュヌコンポンパ」であり、帰国するやいなや、近所のベルリッツを検索してしまった次第。 VOGUE HOMME JAPAN 第2号、今回もエディの表紙と撮り下ろしストーリーがフィーチャーされた一冊。実はこのカニエ以外に、2カ所でお仕事させてもらった。そのお話はまた。
by cherchemidi
| 2009-03-13 11:29
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monologuephoto à la mode de la musique j'aime le cinema et cetera... Qui est vous, Shoichi Kajino?
140 caractères "maintenant"
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