カテゴリ:et cetera...( 171 )
Unconcerned But Not Indifferent
モンパルナス墓地は敬愛するセルジュ・ゲンスブールが眠っているので、最低でも年に一回は訪れる場所だが、おなじ敷地内にマン・レイの墓があるのを知ったのは、少し前に訪れた国立新美術館の「マン・レイ展」でその墓碑の写真を観たときである。

ちょうど「北野武展〜Gosse de Peintre」に最終日という滑り込みのタイミングにパリにいたので、その日曜日はモンパルナスのカルティエ財団を訪れ、その帰りに自然とモンパルナスの墓地に足が向いた。

ひっそりと横たわったマン・レイの墓碑には「Unconcerned But Not Indifferent:無頓着、しかし無関心ではなく」という文字が刻まれている。これは今回のマン・レイの巡回展のオリジナル・タイトルでもあり、また晩年の彼のスケッチ作品のタイトルでもあったという。
そしてその後、亡くなった妻Julietの墓碑に刻まれた「TOGETHER AGAIN」という文字も印象的だった。

c0075562_2432226.jpg








この日のセルジュの墓前ではギターをつま弾きながら何か歌っているカップルを見た。

c0075562_2491270.jpg

| photo: sk |
by cherchemidi | 2010-09-21 02:50 | et cetera...
Tableau du Jour
c0075562_14414395.jpg



写真を整理していたら出てきた写真。
数年前にオルセーで見たマネの「ベルト・モリゾ」。

これが海を越えて東京にやってきてくれて、再会できたというのはなんとも感慨深くなった。

はやくも大好評との国立新でのオルセー美術館展。あのサルコジをして「これだけの作品が同時にフランスを離れることは今後ないだろう」と言わしめた規模での展覧会。なんでもオルセー改装中の隙にどっさりと海を越えてやってきたというのだから、それらの作品にはやく再会したいのだけど、なかなか時間がないまま。そして今度は逆に、僕がパリに旅立つ準備をしなくてはといった具合である。
by cherchemidi | 2010-06-11 14:39 | et cetera...
Manet et le Paris moderne
c0075562_3483335.jpg



これも少し前の話になるが、丸の内に三菱一号館美術館が開館して最初の記念展である「マネとモダン・パリ」展を訪れた。


c0075562_4263066.jpg


今回の展示の中心はポスターにもなっている「ベルト・モリゾ」である。そしてタイトルの通りそのマネの生きた同時期のパリの都市や風俗を描いた作品や資料が並び、多角的に楽しめる展示会であった。例えば、オルセー蔵のエドガー・ドガの繊細なバレエもの「オペラ座の稽古場」にも再会できて感動した。



マネといえば、やはり以前も書いた()「草上の昼食」だろう。今回は残念ながらその展示はなかったのだけれど、さらにその不思議な魅力に満ちた作品のことを調べていたら、モネやセザンヌが同じ題目で作品を描いたり、ピカソが執拗にオマージュを描いたりという以前に、マネのそれ自体がティツィアーノの「田園の合奏」とラファエロの「パリスの審判」をリミックスしたものだったという事実を知る。

こういうことって高校の美術の時間でも習わなかった…。
絵や彫塑の実習も大切だったと思うけれど、若い時期に「美術の読み方」のようなものを教えてくれる大人に出会っていたら、もう少しクラシックな絵画にも興味が持てたかもしれない。

美術の教科書に載っているような絵画でいえば、昔はピカソやマティスしかピンと来なかったような気がするのだが、最近はマネやらモネ、ルノアールなんかを観ても、ひどく感銘を受けるようになってしまった。これは齢を重ねて「ものが分かる」ようになったというのか、一般的な感性に順応できるようになったのか、はたまた時代の印象派ブーム(笑)に敏感だっただけだろうか。とにかく今年は東京でもそういう展覧会が多くて楽しみである(逆にオルセーの壁には空きが多そうな気もするが…)。


(そういえば、モネの大きな蓮に直面した2月の直島、地中美術館のエピソードもそれ以降書いていませんでした…)
by cherchemidi | 2010-05-18 04:28 | et cetera...
be a good neighbor
c0075562_1154243.jpg



福岡の出張から帰ってポストに一枚のポストカードを見つけた。
アメリカ西海岸から投函されたそのポストカードは、Our Man In Caféこと岡本氏からのもので、
千駄ヶ谷に新しくオープンするコーヒーショップのお知らせであった。
「コーヒーキオスク」。
だが、いつオープンとも書かれていない。

Twitterを通してそのオープンが今日、それも早朝といってもいい8時30分だと知った。
運良く、朝から千駄ヶ谷で撮影の仕事があったので予定より30~40分早めにアトリエを出て行ってみた。
カウンターの一番奥には当然のように岡本氏の姿もあった。

「コーヒーキオスク」の名の通り、ゆっくりするための喫茶店ではなくさらっとエスプレッソでも一杯頂くのがちょうど良さそうなカウンターだけのその場所。迷わずエスプレッソを注文したのだが、氏も事前に“注意”してくれたとおり、そのエスプレッソは酸味が強い。苦みがうまみとなっているフランスやイタリアのエスプレッソはまったく別物だ。
こだわりの豆は例の鹿児島本でも紹介されていた「VOILA」のものだと聞く。
西海岸発、鹿児島経由で千駄ヶ谷に辿り着いた、なんて表現は正しくはないのかもしれないけれど、そのカウンターで頂くコーヒーは僕にはそのように感じた。

アトリエのある神宮前からこのコーヒーのために自転車に乗って…というのはちょっと大げさだし、そもそも「良き隣人」のためのキオスクということだからそれも違うような気もしている。
ただ千駄ヶ谷を通りすがったときには必ずここに立ち寄って一杯のエスプレッソ、あるいはカプチーノを頂くことになるだろう。

今日の朝、仕事の前には、せっかくの機会なのでその両方を頂いた。
ごちそうさまです。


COFFEE KIOSK
by cherchemidi | 2010-03-30 01:37 | et cetera...
La Solitude du Coureur de Fond
c0075562_12255582.jpg


先週の日曜の広島から今週の月曜までのほんの一週間だったのだけど、「honeyee.com x Running.」の企画に誘って頂いて Nike+で走った。

当初よりNike+のアプリケーションがデフォルトでフランス語起動してしまう、kmじゃなくてマイルで表示されるなど、設定にもあたふたしたものの無事に8日間で40kmを走った。


c0075562_12192199.jpg
c0075562_12195083.jpg

スタートが旅先の広島…ということもあって、早朝からカメラを片手に平和記念公園を2周という純然たるランナーから叱られそうなランニングだったのだけど、見慣れない場所を発見しながら走るのはとても楽しい経験だった。

c0075562_1220784.jpg
c0075562_12202126.jpg


東京では表参道/渋谷周辺の見慣れた景色の中でのランニングだったけれど、普段あまり立ち入らない代々木公園や神宮外苑でのランニングは心地よかった。

c0075562_12211711.jpg
c0075562_12212949.jpg


広島の平和記念公園と原宿の代々木体育館、その周りを走っていてふとどちらも丹下健三の作品だと気が付く。


時には音楽を聴きながら走ってみたけど、シャッフルで突如流れてくるゲンスブールや艶かしいフレンチ・ポップではどうしたって調子が合わない。PHOENIXやVAMPIRE WEEKEND…なんかは快適だけど、なんだか気恥ずかしくなって後半はスティーヴ・ライヒなど現代音楽を頭に流しながら走るのが気持ちよかった(それはそれで気恥ずかしいか…w)。

エニウェイ、せっかくスタートの機会をあたえてもらったのだから、これからもしばらくは走り続けようかと思っている。

c0075562_12225595.jpg


そういえば、この間、パリのリュクサンブール公園ではランナーの多さに驚いた。
今度のパリには僕もランニングシューズを持っていこうか…。
パリやフィレンツェみたいな景色の街だったら、いくらでも走れるような気がしている。
もちろんカメラを片手にだけど。
by cherchemidi | 2010-03-17 12:26 | et cetera...
argentique
c0075562_1905878.jpg



デジタルカメラになって“ようやく”まともに撮れるようになったのに、ここへ来てすっかりデジタル離れが進んでいる。
圧倒的にきれいに撮れて、安心で、便利なデジタルなのに、仕事でもなるべく銀塩で撮るようにしている。陳腐な言い方だけど「空気感が写る」みたいな理由で…(笑)。
前にも書いた通り、中判でもなくCONTAXやYASHICAの35mmのカメラに適当なネガのフィルムを詰めて撮っているわけだけれど、それでも最近は現像やフィルムが高く付いて困っている。
もはや100円や200円で買える安いフィルムはあまり出回らなくなったし、安フィルムの定番だったCENTURIAも知らない間になくなってしまっていた。
「感材費」って言葉もすっかり聞かなくなった。
デジタルカメラに慣れてしまって写真の一枚あたりの単価なんて気にしなくなっていたから、フィルムで写真を撮るっていうのがなんだか高級な趣味のようにさえ感じる。まあ少し昔に戻っただけなんだろうけど…。
最近の話題と言えば印画紙がなくなる…の件。
まあフィルムの場合は当分はなくなりはしないだろうけど、ここ1年くらいの高騰ぶりには困っていて、安いデッドストックなんかを見つけるとFUJIでもKodakでも大量に買いだめといった具合…。アトリエの冷蔵庫はコカコーラと35mmのフィルムしかはいっていない。


そういえばSO MEもいつもT2で撮ってるよ。フランスなんて日本と比較できないくらいフィルムや現像費が高いのに…。

c0075562_192992.jpg

| photo: sk |
by cherchemidi | 2010-03-16 19:09 | et cetera...
App du Jour
c0075562_012245.jpgc0075562_0121517.jpg


Record Makersの10周年を記念したスペシャルAppがアップされました。
イラストはMrzyk&Moriceau、音はMr.Oizoという布陣で、笑えるだけのスーパー・ナンセンス・アプリ。
無料なんでとりあえずお試しください〜!

Record Makers
by cherchemidi | 2010-03-05 00:13 | et cetera...
"100 Live and Die"
c0075562_19485845.jpg

| Bruce Nauman "100 Live and Die" |


直島ではベネッセ・ミュージアムの中にあるホテルに滞在したので、ゆっくり深夜までアートを鑑賞できた。無人の巨大なホールでアットランダムに光を放つ"100 Live and Die"は不思議な存在感を放っていた。(なんでも今日から修復中で見れないんだとか…。運が良かった。)

深夜に男4人、病院の患者のようなパジャマのままでミュージアムに忍び込もうとしたり…というのはもはや修学旅行のようだった。

c0075562_19422573.jpg

by cherchemidi | 2010-02-24 19:47 | et cetera...
Kagoshima, le ciel est très gris
c0075562_18341025.jpg


かねてより近隣では話題だった岡本仁さんの「ぼくの鹿児島案内」(Amazon)が届いた!

c0075562_18342946.jpg


ここ数年、氏のblogで書き綴られていた鹿児島についてのあれこれを一冊にまとめたもので、既読のものも多かったのだけれど、やはりあの軽妙な読み味のエッセイが一冊の本にまとまると、なんともいえないわくわくしたものになっている。読み始めたら止まらなくなってしまった。

何よりそのblogに綴られたこの言葉を読んで、この本は自分で手に取って、そして手に取ってほしい人に広めないと…と思った次第。

c0075562_18353223.jpg


僕が鹿児島に行ったのはたしかこれまでに一度だけだったと思う。
その季節が春だったか夏だったかも忘れたのだけれど、確かに表紙にある「KAGOSHIMA where the sky is so gray」という印象は強く残っている。
それからそれはもう10年も前のことだったと思うんだけれど、その時に僕を鹿児島に呼んでくれた知人のひとりも寄稿しているのを見つけてうれしくなった。(「パリっ子」行ったっけな〜)

今年あたりは鹿児島へ行くきっかけが出来たような気がする…。




岡本さんとはちょうど先週末に「アンリ・サルヴァドール氏の三周忌」と称して2人で会って赤ワインを空けた。2月13日、うれしくも悲しい夜には冷たい小雨が降っていた。
by cherchemidi | 2010-02-15 18:34 | et cetera...
"Camera Lucida"
c0075562_2328190.jpg



honeyee.magの最新号はカメラ特集。
ということで今回は表紙/巻頭のHF氏と若木信吾さんの対談の撮影から始まり、カメラの数々、写真集の数々、そして「MY PHOTO ALBUM」まで…、いろいろと登場させて頂きました。
どこかで見かけたら手に取ってみてください。
(Amazon)
by cherchemidi | 2010-02-12 23:32 | et cetera...



par 梶野彰一
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30
カテゴリ
monologue
photo
à la mode
de la musique
j'aime le cinema
et cetera...
Qui est vous, Shoichi Kajino?
mailto: atelier (at) lappareil-photo.com

casinodeparisをフォローしましょう
140 caractères "maintenant"
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧