dans le bois
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「もう森へなんか行かない」というのはフランソワーズ・アルディの「Ma jeunesse fout l'camp」に与えられた邦題であるが、それ以前に、エドゥアール・デュジャルダンという作家の小説「Les Lauriers sont coupés」に与えられた邦題であった。
面白いのはどちらもフランス語の原題には「森」がないという点。
そしてこの美しい邦題は、時代とジャンルはまったく関係なく、2度も日本に現れたことである。

(そういえば、「勝手にしやがれ」なんてすてきな邦題も映画と音楽で、まったく関連なく2度も現れている。これは1959年のフランス「A Bout de Souffle」と1977年のイギリス「Never Mind the Bollocks」である。)

さて、アーバンライフを満喫する僕のような人間は、これまで「もう森へなんて行かない」とはあまり思ったことはなかったが、撮影で深夜の森へ引きずり込まれた帰り道には、その言葉が頭をよぎっていたことを告白する。
深夜の眠った森の中は異次元の恐怖に満ちており、カメラを向けるのさえ気が引ける。フラッシュを焚くなんていうのはステージ上のアーティストに対するのとは比較にならないほどである。その闇の奥に何が照らし出されるか分からないのだ。
それは夏の深夜2時のことであった。

森というのはしばしば脅威や不安さえ覚えさせる自然の威厳のメタファーとしてその役割を背負わされる。
パリの両端に広がる森は、地図でみると小さいながらも、入り込んでしまうとやはりヨーロッパの森の脅威を感じないでいられないのを思い出した。

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| photo: sk |
by cherchemidi | 2008-08-28 04:13 | photo
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par 梶野彰一
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