entrave
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| Place des Vosges, Paris IV | photo: sk |


4月下旬にして初夏のようなパリで僕に与えられたのは、「パリを歩く」ことが任務の80%とでもいえそうな、ありがたいお仕事だったのだけど、以前に書いたエディ・スリマンによって与えられた足かせ(ヒールブーツ)はもちろん、セルジュ・ゲンスブールによって与えられた足かせ(もちろんレペット)もまた僕の「パリを歩く」のを容易でないものにした。
レペット、正確にはセルジュによる足かせならば「ZIZI」を選ぶのが正解だが、昨年「SENSUOUS」以来の「JAZZ」ブームで僕の足下は新調したばかりの昨年から数えて3足目となる「JAZZ」であった。歩き方がきれいではないせいか、僕はすぐに靴をダメにしてしまう。そんなわけで、先日また次の「JAZZ」を前もって買っておこうと訪れたラ・ペ通りのレペットのブティックにて。「あなた、その靴で外を歩いてきたの! だめよ、それはダンスをするためのシューズで外をあるくなんてもってのほか…。外を歩くならZIZIをお買いなさい」。「いえいえ、ZIZIも何足も持ってます。でもマダム、最近は日本でもパリでもZIZIではなく、JAZZを外で履くのですよ」と僕。さらに訳知り顔の別のムッシュが近づいてきて「ほら、あれだよね、ディオールでJAZZをコピーしてるんだよね」…。「さて、ムッシュ、サイズはいくつ?」という経緯でようやく僕は外履きを容認させた上で42の「JAZZ」を用意してもらうのである。もひとつ、うんちくを書いておくなら、このJAZZにも2種類あって、日本で一般的に売っているプラスティックのソールのものではなく裏革のようなソールが張られたものの方が、より裸足に近くて、僕は好みである。
さて、そんなレペットかディオールか、いずれにしてもパリに似合うと思い込んだ靴で、一日中、パリ、正確には、マレ地区とオペラ周辺を歩き続ける。
そんな狭い地区を歩くだけで、パリはよく知り合いに会う。まさに村感覚…。さっきバイクで走ってる時、見かけたよと、パリの友人から連絡が入ったり…。驚いたのは、ある午後、アシーヴ通りを待ち合わせに歩いていると男から、とっさに英語で声をかけられた。ん、英語? なんと、オーストラリアから来ていた友人2人であった。いや、僕はオーストラリアに友人などいる理由もないのだけど、フェニックスの日本ツアーでヴィデオ・クリップを制作するために同行していたヴィデオ・クリューだったのだ。(その「Napoleon Says」のヴィデオはまだ正式に公開されていないけれど、日本でのステージやオフ(あの名古屋城もカラオケも…)の模様を写真で連写してムーヴィーにしたもの。一週間ほど毎日会っていた仲だったけれど、彼らの名前も忘れていた。ゴメン。)彼らはパリでDigitalismの「POGO」のヴィデオをパリで制作しているのだという。電話番号を交換してそれぞれのランデヴーへ。ゲイのメッカともいえるマレのその通りで、たまたま滞在中の日本人とオーストラリア人がすれ違うのは、偶然ではなく何かの必然だろう。
パリを歩きすぎたその旅の後半には、もう足の裏が我慢ならずタンプル通りで衝動的にエスパドリーユを新調してしまうハメになる。12ユーロ。海岸ではなく、街歩きによって早くもほんのり日焼けしてしまった僕に、エスパドリーユを履いたあの素足の感触が早くも夏の到来を思い起こさせてしまうのである。


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| Promnade d'Australie, Paris XV | photo: sk |
by cherchemidi | 2007-05-10 15:21 | monologue
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par 梶野彰一
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