Triangle
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| photo: sk | GR D |

ルーヴル美術館。パリのど真ん中にありながら、その中にはもう10年以上もはいったことがない。例の「ダ・ヴィンチ・コード」はパリが舞台だからという、いつもの言い訳とともにうっかり読破してしまい(さらには映画版もうっかり初日に観てしまい…)、それ以降はルーヴルのあのピラミッドを見るたびに何かの象徴めいたその記号性が気になってしまう。夜に通りかかって記念写真を撮るわけでもなく、ついついピラミッドを撮ってしまうという愚行もその一環。
そもそも、はじめてこの場所に立った10代の夏の日には、ルーヴルからチュイルリー、コンコルドを貫きシャンゼリゼを通って凱旋門まで一直線でつながるというダイナミックな都市デザインに圧倒され、明らかに僕の目には異質に写ったであろうはずのルーヴル宮とピラミッドのアンバランスさは気にも留めていなかったような気がする。もう15年以上も昔。
革命200周年を記念した1989年、ミッテランのグラン・プロジェによって登場したこのピラミッドは、当時、「パリの顔に刻まれた大きな傷」とまで言われたようだが、そのピラミッドと同時に誕生した新凱旋門(グラン・アルシュ)の2点によって結ばれた東西にのびるダイナミックな一直線は、傷というよりはむしろ「パリの脊髄」を強化したような素晴らしいプロジェクトだったように思う。
とは言え、ダ・ヴィンチ・コード的な解釈を与えられたことによって、それまでもパリに満ちていた象徴学的なファクター、ことにミッテランのグラン・プロジェが新たな興味対象になったことは間違いないが…。

先日。ダフト・パンクのステージのトライアングルを見て、すぐにルーヴルのあのピラミッドを想起してしまった…なんていう強引なオチではまとめようもない…、壮大なお話にひろがってしまいそうなのだけど、とりあえず。
by cherchemidi | 2006-09-07 12:22 | monologue
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par 梶野彰一
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