"France Culture"


最近は机の前で無音のことも多いのだけれど、聴きたい音楽がない時はラジオで「France Culture」を聞いている。
聞いているというのは正確な表現ではない。
流しっぱなしにしているだけであって、正直、このラジオが朝から晩まで何の話をしているんだろうかと分からないまま、それでも聞いているというのが本当である。
ほとんどは思想的な視点からのフランスの文化や政治の話だから、全然面白くない。
以前は「Radio Nova」を流しっぱなしだったけど、確かに新しくてヒップな曲は流れてくるけど同じ曲ばかりが繰り返されるし、面白い話もないので聞くのを止めた。



で、前置きが長くなったけど今日書こうと思っている「France Culture」(フランス・キュルチュール)はラジオの名前ではなく曲のタイトルである。Arnaud Fleurent-Didier アルノ・フリュラン=ディディエによる。
彼の名前を聞いてピンと来なくてもあの声を聞いて聞き覚えのあるフランス音楽のファンがいるかもしれない。「Notre-Dame」(Amazon)、もうアルバムを出したのは10数年も前のことだけど…。


昨年、彼の「France Culture」を聴いたとき、不思議な既聴感を抱いたのだけど、なぜだか思い出した。ずいぶん前にこのデモをRecord Makersのオフィスで聴かせてもらったことがあったのだ。

ともかく、それからずいぶん経つが、ようやく彼の初のアルバムが完成しリリースされた(最終的に契約したのはSonyだったけど)。
この「La Reproduction」、すばらしい名作だ。悲しく美しい。


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| Arnaud Fleurent-Didier "La Reproduction" | (Amazon)



だけど、さて、音楽はいいとして、この作品に僕が正当な評価を与えるのは無理な話だろう。
彼の作品の半分は、いやそれ以上はその文学的で思想に満ちた言葉にあることは明確で、そもそも僕のフランス語力ではまったくこの読解に及ばないし、いくらフランス語がわかったとしてもその文化的背景を伴わなければ全く理解のできなそうな代物なのである(YouTubeにはリードトラックに英語の訳を付けたヴァージョンもあるけど、その英語でもまったく完全ではないと思う)。単にアカデミックというより、時代性と思索に満ちた歌詞が並んでいる。
ああ、こんなに言葉の壁でやきもきするなんて、なんだか口説き落とせないパリジェンヌに出会ったような気持ちである。

リードトラックの「France Culture」は彼が自分の両親から学んでこなかった思想や政治や文化について刹那に歌うわけであるが、タイトルが前述の小難しいラジオ局の名前にかけていることは明らか。

すぐに試聴&購入できれば良いのだけど、SonyだからiTunesでは扱ってない(こういうとこがSonyの敗因というのが分かってない)。
(YouTube)
(YouTube)英字幕


アルバムがリリースされたばかりで、2月にはコンサートもあると思ったら、なんとパリの映画館 mk2 で彼のセレクトした映画の前にゲストを迎えてミニライヴを行うのだという。
それも5週にわたって、毎回ゲストには、ミキサーのStephane "ALF" Briatからはじまり、le tone、フェニックスのbranco、katerine、エールのニコラなど…と多彩である。
by cherchemidi | 2010-02-04 02:20 | de la musique
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par 梶野彰一
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