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photo: SK avec l'appareil-photo DMC-LC1


昨日自分で書いて「いかに娯楽大作しか観ていないか…」という事実に呆然としていた、
と思ったが、思い直せば、いい映画は試写に誘って頂き、観させて頂いていた…。
あ、いい映画かどうかは別だ。娯楽作というよりも芸術性の高い作品としておく。
あ、ただジム・ジャームッシュの「コーヒー&シガレッツ」は気楽に観れるという意味では娯楽作…?
そんな線引きは必要ないのだ。とても面白くて、いい映画だったから。
間もなく公開ですね。

最近たてつづけにシネマライズさんで上映される作品を観させて頂いた。
アーシア・アルジェント監督、JTリロイ原作の「サラ〜いつわりの祈り」
と小栗庸平監督の「埋もれ木」。
たてつづけ、と書いたが、本当は同じ日に試写をハシゴした。
そんなにヒマだったわけではない。
同じ日に観るようなラインナップでもない。

「埋もれ木」がやけにしっくりきた。
日本映画を観るのですか? と何度か聞かれたが、
旨い言い訳が見つけられなかった。
しいて言うならカンヌで認められた監督だから。
あ、「誰も知らない」はDVDでレンタルにもなっていたけど、観ていなかった…。
常に言い訳が必要な人生もどうなんだろう。
最近、僕が髪の毛を無造作に延ばし、微妙に無精髭なのは、
決して浅野忠信の影響ではないことだけは明言しておこう。
かといって別段、彼のことを嫌いではない、というのも明言する。
誤解をさけるための言い訳のはずが、別の誤解を招いたりもするのは、厄介だ。
国籍の問題はとても大きいですからね。

で、話を少し戻して、思いっきりニューヨークなジム・ジャームッシュ監督の作品はいいのか?
と聞かれる。ムッシュってついてるからいいというのではお粗末だ。
そもそも好きな映画を何本かに絞る、という
映画好きなら一度は仲間と話すであろう選択をした際、
彼の「パーマネント・バーケーション」を外せない。
確か、ロートレアモンの『マルドロールの歌』が出てくるが、そのせいではない。
映画の最後のシーンで、パリへと旅立つ主人公、港で会った男が放つ
「パリはきみのバビロンになるだろう」というような台詞があった。
高校生の頃に観たのだが、
それ以来、僕は永遠のバビロンを探してパリを彷徨うことになったのは周知の事実。
付け加えるなら、それを観たのはもしかしたら「勝手にしやがれ」より前だったのかも知れない。
もしそうだったら、自分でも結構、事件ですよ。
そしてつづく昔の話だけど、パリ5区、ソルボンヌ脇の裏通りにあった小さな映画館。
毎年パリを訪れるたびに、安宿が近かったというのもあり、よくその映画館の横を通り過ぎていたのだが、
ずいぶんと長い間、ずっと「ストレンジャー・ザン・パラダイス」のポスターが貼っていたのを記憶している。
パリは俺のバビロンになったのか。
まあ、そんな答えは分からないまま、ジム・ジャームッシュが誘ったパリで見つけた「ストレンジャー・ザン・パラダイス」。
東京に戻って、すぐにワンルームの狭い部屋に同じポスターを貼ってみた。
もちろんそのポスターはパリで買って帰った。
ジャームッシュを好きな、僕の言い訳は以上。

「コーヒー&シガレッツ」はもう一度劇場で観たい、というくらいのいい作品だった。

そんな脇で、7月公開の「スターウォーズ エピソードIII」を心を躍らせて待っている僕もまた僕。
またキャラメルの匂いの中で、コカ・コーラを片手に。
by cherchemidi | 2005-03-28 22:24 | monologue
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par 梶野彰一
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