à Notre Monsieur au Café

「Our Man in Café」、そう書くと少々親しすぎるようだからフランス語に訳して「Notre Monsieur au Café」としてみる。

敬愛する編集人、岡本仁さんが晴れて自由人となった。
いやいや、傍目にはもともと「(ボーン・トゥ・ビー)自由人」なお方なのだけれど、このたび会社員ではなくなったというお知らせをあらためて受け取って、なんだか嬉しいような、悲しいような気持ちになったのである。
素直に「おつかれさまでした」「ありがとうございました」と書きたいところだけれど、希望も含めて過去形の言葉は避けたいのだ。

岡本氏について、いまさら改めて何を書く必要もない気もするが、僕がまだ学生だった頃からその存在感は大きく、「Gulliver」、「BRUTUS」、「relax」、「ku:nel」 と氏が関わった雑誌では直接的、間接的に大いにお世話になった。学生時代には「Gulliver」のロンドン特集、パリ特集のページを切り取って旅をしたこともあるし、何を隠そう、僕を初めてジャーナリストとして(いや「フランスかぶれ」として)担当編集の同行もなく、ひとりでパリ取材に放り出してくれたのも「relax」編集長期の氏であった。
その後、ジェーン・バーキンにはじめて取材する機会を与えてくれたのも、また編集長であった。

かつて僕が所属していた「ゲンスブール委員会」に対抗して「サルヴァドール委員会」なるものまで立ち上げたのだけれど、結局、南仏でのサルヴァドール邸訪問取材の権利を僕に譲ってくれたのも、他でもない氏であるし、以前に書いた通り、ギィ・ペラート氏を紹介してくれたのも氏である。

亡くなった人の話ばかり続いて縁起が悪いが、かつて「VISAGE」という伝説の雑誌でジャック・タチの魅力を教えてくれたのも間違いなく氏(これはマガジンハウス刊ではなく小野郁夫の名前で編集長をつとめていたのだが)である。
それより何より、これはまだ最近の話、僕がはじめて「blog」という媒体を知った(悪くない媒体と知った)のも氏のかつての「fablog!」によってだったのだ。
(現在の「triple mo' fablog」はこちら

カフェよりも前から喫茶を愛し、代官山と鎌倉と銀座を闊歩し、永遠の趣味人である「ぼくらの伯父さん」といっても、僕の周りに反論する人はひとりもいないだろう(ご本人以外は)。

自由な時間が出来たからと、「久しぶりにお会いしたく(実のところ、サルヴァドール氏追悼ディナー以来お目にかかっていないのである)…」とランデヴーを申し込むも、タイ〜鹿児島〜東京〜アメリカ西海岸と旅が続いている様子、さらに僕も東京〜福岡〜長崎〜軽井沢〜フランスと浮遊していてなかなかスケジュールがあわず来月までおあずけになった。



こうやって頂いたはがきを公にするのも失礼かとも思ったけれど、そこに記された言葉に僕も強く共鳴しましたので、どうぞお許し下さい。

Move around. Go travelling....

スーザン・ソンタグのその言葉は今年最初の「Our Man」からのメッセージでもあった(#)


c0075562_2474186.jpg

by cherchemidi | 2009-10-08 02:51 | monologue
<< église de pierre Au Clair de la ... >>



par 梶野彰一
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリ
monologue
photo
à la mode
de la musique
j'aime le cinema
et cetera...
Qui est vous, Shoichi Kajino?
mailto: atelier (at) lappareil-photo.com

casinodeparisをフォローしましょう
140 caractères "maintenant"
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧