Nos Enfants Nous Accuseront
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| 未来の食卓 |

現在公開中のドキュメンタリー映画「未来の食卓」。
今年3月のフランス映画祭での前評判が高かったのは聞いていたものの、結局見逃してしまった。
その後、全国での公開が決まったと知って、さっそく試写会で観せて頂いた。


舞台は南フランスの小さなバルジャック村。この村の村長が全ての学校給食の「ビオ」化を推進するという顛末をもとに、それぞれの家庭が「食」について意識を高くしていく様が描かれるドキュメンタリー作品。(ビオ=オーガニック)
当然、子供たちが主役ではあるのだけれど、今のまま利便化/簡略化されていく食卓事情を考えれば、彼らの「未来の食卓」は決して明るくなさそうなのは想像に難くなく、まさに今この時期が食への意識の転換点であることは、僕らも何の気なしに気付いているはずである。

このかわいらしいポスターとは違って、なかなか真面目で深刻なドキュメンタリー映画で、なんといってもフランス語の原題は「Nos Enfants Nous Accuseront」。私たちの子供は、私たちを告訴するだろう(非難するだろう)、といったような強いタイトルなのである。

ビオの食材はより高くなるのは当然なのだが、「それなら量を減らしてでも、おいしくて安全なビオのものを食べたい」というような発言が子供たちから自然と出てくるような教育は素直に素晴らしいと思い、大いに影響を受けた。

ここでの重要な点は、その安全性におかれている。

フランスでも日本同様、ずいぶん前から「ビオ」へのこだわりはあって、もちろんビオの方が数段おいしいし安全なのは、周知のこと。でも、やはり“高級”なものという認識が高い。

例えば毎週末の「ラスパイユのビオの市」は大好きだけれど、その土地柄もあってそこで見かけるのは6区7区の高級なマダムがほとんど(あとはカメラを持った観光客…僕もそうだけど)といった具合である。ほんのすこし南に下りたモンパルナスの朝市(もっと活気がある)なんかと比べると、やっぱり値段は1.5倍〜2倍といった印象を受けるのである。やっぱりビオの朝市で買い食いするフルーツは格段の美味しさなのは言うまでもないけど…。

何でも効率化するスーパー資本主義のもと、本当に「食材」は食べられるものなのかというような大きな疑惑さえわいてしまう昨今(だって100円のハンバーガーって普通に考えておかしくないですか?)。

この映画を観たいと思ったのは、もちろん「フランスの村」が舞台だから、というわけだけではなかった。
今年の春にはちょうど「eatrip」でデザインの仕事をさせて頂いたこともあってか、「食」にまつわる映画を意識的に観る機会が多くなったように思う。(※この「eatrip」は先日のモントリオール世界映画祭でも好評を博したようで、この秋10/10からさらに拡大上映が決定しました!)

やはり衝撃的だったのは一切のナレーションも押し付けがましい解説もないドキュメンタリー『いのちの食べかた』である。
また、これはドキュメンタリーではないのだけれど、やっぱり子供たちの食への問題を提起した『ブタがいた教室』まで観てしまった(これは飛行機で)。


(つづく)
by cherchemidi | 2009-09-06 10:30 | j'aime le cinema
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par 梶野彰一
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