un après-midi à Brighton
ロンドンで14時過ぎにひとつ撮影が終わり、あまりに天気がよかったので、そのままヴィクトリア駅へ。そして、すぐさまブライトン行きの切符を買った。
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天気がよくて時間ができれば、すぐに海へ行く。
この選択はたいていの場合、間違いない。

すばらしい空と、海、カモメ、この景色を目の前にすれば、一瞬にしてこの街を訪れた甲斐があったというものだ。

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ランチも取らずに電車に飛び乗ったので、究極のファストフード、フィッシュ&チップスを、ビーチの前でとる。この巨大なきつね色の揚げ物を目の前にしたら、ダイエット・コークはまったく意味がない。そしてロンドンに着いたときから街の所々で鼻を突いてくるあの特有のヴィネガーをふんだんにぶっかけ、骨のない魚フライにかぶりつく。そのテラス席の隣に座っていたのは、やはりフランス人カップル(外でご飯を食べるのはフランス人の特権か)で、この巨大フライを前に文句を垂れながら、フォークとナイフで悪戦苦闘していた。


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ブライトンはロンドン・ヴィクトリア駅から電車で1時間ほど南下した海沿いの町。今なら、ファットボーイ・スリムの『ビッグ・ビーチ・ブティック』の、と書いた方が通りがいいくらいかもしれないが、かねてよりモッズの愛する町として知られていたし、なんといっても素晴らしい中古レコード屋さんと、週末にはアンティーク・マーケットが開かれることもあって、大学生の頃からよく訪れていた町である。

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町のサイズといい、高くない建物といい、そしてビーチからすぐという絶好の立地といい、ブライトンは我が愛おしき町であったはずだが、それも8年前の僕の記憶とはまったく異なっていた。町というより「街」になっている。中心通りはやっぱりおなじみのチェーンの店が並び、これまでに見たことのないほどの人が通りに溢れていた。天気のいい週末だから、ということを差し引いてもこの街の巨大化はにわかに信じられないほどであった。

実は8年前にも訪れたのだ。2001年春のロンドン訪問は、友人のSaint Etienneのボブ・スタンレーの結婚式に出席するためにやはりパリから訪れて、3日間だけを過ごしたのだが、その一日の午後もやはり突然思い立ってブライトンに来た。
当時楽しみだったはずのロンドンのSOHOのレコード屋さん巡りが、その品揃えを含め(当時の東京は世界一の中古レコードストックを誇っていたはずであるから…)、あまりに東京にいるのと変わらなすぎるのと、あまりの好天の下でレコードばかり執着する自分に虚しさを感じ、急にヴィクトリア駅でブライトン行きの切符を買ったのである。

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その時もすぐさま小走りでビーチまでたどり着いて、大きなワン・パイントのジョッキでビールなんかをグビグビ飲んだりして素晴らしい午後を過ごしたのを思い出す。そしてブライトンのあの有名な遊園地(PIER)では、大音量でMODJOの「Chillin'」が流れていたのを、これまた鮮明に思い出すのだ(笑)。

あるいはそのBRIGHTON PIERを見て、すぐさまMarine Girls "A Place In The Sun"のヴィデオ・クリップを思い出すほうが、むしろ正解であろう。(Amazon [DVD])


そんなわけで、どこに行っても、昔のことばかりを“良き時代”と思い出して羨むのは、果たして齢のせいだけであろうか?

これは世界の街のことだけではなく、日本にもそのまま当てはまるのだけれど、世界はどんどん平坦で退屈なものになっていくのを感じる。小さい街(や地方都市)では、その平坦化を切実に感じないではいられない。
またもチェーン店の話なのだけど、どの街に行っても、同じお店が並んで同じ商品を売っているのは、資本主義やらグローバリゼーションの最終目的であったかもしれないけれど、それが最終段階に達しようとした瞬間に資本主義は崩れようとしているのは、皮肉であるが、ある意味で正しい結果かもしれないと考える。



そんなひとりよがりな分析はさておき、この愛しきブライトンを訪れたのにはそのビーチ以外にもうひとつ目的があった。かねてよりの友人カップルが、以前住んでいたグリニッジを離れて、ブライトンに引っ越したというのである。
メールと携帯電話のおかげで、10年ぶりになろうかという再会も瞬時にアレンジできたのには、文明に感謝する。

ちょうど日が傾いた頃、彼らがビーチに迎えに来てくれた。
(つづく)

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| Brighton | photo: sk |
by cherchemidi | 2009-05-10 17:00 | et cetera...
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par 梶野彰一
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